Author:まるのん |
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2772 ゲンキー 東証1部 【小売業】
コメント欄で個別銘柄のご紹介を頂きました。
ありがたいことですので、早速中身を見てみようと思います。
なお、最初に5分チェックをして分析してみようという気になったので、
当記事に起こしています。
といっても当記事もあまり時間をかけて詳細の中身を見られていませんが・・・。
なお、5分チェックしてNGであれば改めて記事にはしないこともあります。
(今後ありがたいことにコメントでこのような紹介を頂いても、
全ての銘柄にお答えできない可能性への言い訳です(笑))
1.事業の概要
ディスカウントを重視した総合ドラッグストア事業を手掛けています。
地盤が北陸(特に福井)地域でドミナント戦略で店舗展開しています。
私は関東人ですのでわかりかねますが、
地元ではそれなりに安い店ということで、知名度も高いものと推測されます。
なお、ディスカウントショップとはいえ、食品の売上が半分以上を占めているため、
どちらかというとスーパーに近い感覚なのかなと思いました。
惣菜なども堅調に推移しているとありますからね。
エブリデイロープライス等と謳っていて、OKストアみたいな感じですね。
これに元々発祥のドラッグ販売が残っているといった感じでしょうか。
小型店から大型店へのシフトも進めており、
ワンストップで生活必需品を揃えられるお店作りを目指しているのでしょう。
「近所で生活費を節約できるお店」がコンセプトのようですので、
このコンセプトに沿った戦略と捉えることが出来ます。
またゲンキーネットのようにネット販売も手掛けており、
楽天などではそれなりに知名度もありそうです。
ただ、ビジネス規模では店舗売上が圧倒的となっているようです。
2.成長性について
当社はドミナント戦略で福井を拠点に北陸地域へ店舗展開を拡大しています。
小型店から大型店へのリニューアルも推進しているようですね。、
新店舗の開設も続いており、規模の拡大による成長性について期待が出来そうです。
店舗を拡大していけば、イニシャル費用で一時的な成長鈍化もあるでしょうが、
よほど見誤った展開戦略でない限り、成長は続いていくものと推測されます。
またゲンキーネットは、現時点では規模が小さいですが、
楽天での認知度もあり、例えば医薬品のネット販売の規制緩和が本格化すると、
どこかでブレイクすることもあるかもしれません(不確定要素ですが)。
成長は間違いないと思いますが、不確定要素も大きく評価は難しいですね。
ただ、エリアの深堀りとネット展開という面で、
成長余力もあり、ポジティブ要素と思います。
一方で成長性に対する下振れリスクについても言及しておく必要がありそうです。
当社は低価格化を謳っており、それが顧客の魅力度となっているように思われます。
そして決算短信などからもより魅力的なお店となるための戦略として、
ボトムプライスの切り下げ(つまり更なる低価格化)を実施していくとあります。
しかし、少なくても足元では原材料、物流、人件費の高騰が続いており、
利益面では悪影響となるのではないかとも思います。
そのため、当社では採用センターを設置したり、PB商品の開発なども進めていますが、
これらの取組みは大手でも対策されているわけで、
当社だけが、その費用増の要素を吸収できると考えるのには、
私は材料が足りないと感じます。
やはり利益率にじわじわと今後表れてくるのではないかと考えます。
これらのことをトータルで考えれば、よほど店舗展開が急拡大して、
粗利率自体は下がっても、
全体のボリュームで利益の絶対額を拡大させていくということが考えられます。
15.6期の会社予想は、以下の通りです。
売上高 :13.0%増
営業利益 :26.2%増
当期純利益:24.7%増
私は直観的にこの数値は利益面で強気に思えます。
前期で店舗展開の一部が繰延べになったとあり、
元々の計画と合わせて、今期の店舗拡大も考えると、
売上はもっと上がってもよいのではと思います。
それに加えて、ロープライスの徹底による顧客の囲い込みもするようですから、
もういった面でも売上成長は、成長株ということを前提に考えると、
少々物足りないかなと感じます。。
そして、更に疑問なのは利益面です、
店舗展開が翌期に繰延べになったこともあり、店舗新設による費用増が見込まれる上、
前述の通り費用増の要素が多い中で、なぜ利益率が改善するのか、
理解できません。(私の予知能力の低さなのかもしれませんが(笑))
というわけで、私は当社のざっくり25%成長予想は、
少なくても継続的には続かないと考えます。
そのもうひとつの根拠は過去のトレンドです。
以下が過去10期の収支トレンドです。

当社はこれまでも徹底的にドミナント戦略、低価格戦略をとり、
これまでの地元密着で店舗拡大を続けています。
これがきちんと成長性に結びつくとすれば、
もう少し過去実績において安定的に利益成長しているように思います。
過去10年の実績を見るとだいぶがたついているのです。
ドミナント戦略が奏功して着実に成長路線を歩めるのであれば、
過去の実績においてももう少し安定的になるのではないかと考えます。
完全にスーパーにはなってしまいますが、
埼玉地盤の8279ヤオコーや9974ベルクのような収支トレンドになっているのではないか、
そのように思うわけです。
ポイントカードの撤廃はんだん失敗など一過性の要因もあったのだとは思いますが、
過去の実績トレンドをあまり軽視しないことを前の記事でも誓ったので、
今回はこういう観点からも厳しめの評価となりました。
もし本当に先見性があって、確かに過去10期は紆余曲折があったけど、
今期が転換期となって、急に安定的に25%成長していけると判断出来るのであれば、
そしてそれが本当に実現するのであれば、大きな果実を手にすることが出来ると思います。
自信があるなら、ぜひこの果実を取りに行くのはよいと思います。
私には自信が持てません。(否定をしているわけではありませんん。)


一方でBSのトレンドを確認してみます。
企業の体質そのものは着実な店舗展開によって右肩上がりに綺麗に拡大しています。
企業体質がこのように右肩上がりになっているにも関わらず、
利益面でがたついているのが、一層気になってしまいます。
店舗を中心に資産を順調に拡大しているものの、それを有効に活用して、
安定的な右肩上がりの利益に結びつけられていないということですよね。
こういった面からも安定的な成長をしていけるという結論には至りません。
ちなみに例示したベルクやヤオコーも綺麗に右肩上がりになっています。

例えば前々期は大きく減益になっています。
ポイント制度を取りやめたことが主因のようですが、
ちょっとしたことでこれまでもこのように業績ががたついてしまうわけですね。
もちろん過去はがたついていたけど、
これからは成長していくと言い切れるのであれば、
成長性を20%でも25%とでも読めばよいと思います。
私は過去のトレンドからざっくり5年で2倍になったと捉え、
今後も基本的には同じようなトレンドではないかと考えます。
5年で2倍ということは平均年率にすると、年率15%成長位でしょうか。
なんとなく感覚的にもそのくらいがよいところと感じます。
当社は成長率をどう見るかで大きく評価が変わるので、
20%超とみるか15%前後とみるかで明暗を分けそうですね。
今後北陸地域から東京、大阪、名古屋など大都市圏への進出ということになると、
認知度や全体のパイの環境が大きく変わると考えられるため、
そのような進出計画が具体化した時点では、
大きく成長性の評価を再考する必要があるかもしれません。
しかし当社の発表資料を見ると、当分は3県のドミナント展開を深掘りするようですから、
その可能性も現時点では考えられません。
あとはゲンキーネットなどのEコマース部分の伸長がどこまでいくかというのがあります。
確かに医薬品のネット販売解禁というテーマはありますが、
それが急に浸透するとも考えにくいような気もします。
大衆薬はたぶん即時に手に入るということが優先で、
明日楽で、翌日配送といってもあまりニーズがないようにも思います。
今発熱している熱を下げるために解熱剤が欲しいのだから、
近くに余りあるドラッグストアに駆け込みますよね。
駆け込むのは家族でしょうが、このような時に、AMAZONや楽天にログインして、
注文するというようなものでないのです。
イノベーションが起きるような成長のよりどころとするには、
限界があるように思います。
現時点でのこのような状況を見ると、私の中では15%成長という結論になりました。
なお、最後に補足しますが、当社は中計を策定しているようです。
数値目標だけ引っ張ると、
店舗数は約2倍、営業利益は3倍ということです。
3年間で利益3倍ですから平均年率が約45%成長ということになります。
これを信じて成長率を45%と想定するのもひとつの判断かとは思います。
店舗数や売上の伸びに比べて利益の伸びが大きいのは、
Eコマースでの高利益率ビジネスの伸長を織り込んでいるものと思います。
私はこの中計を見ても、やはり成長率は15%で変わりません。
3.株価水準
現在の株価は5,010円です。
時価総額:176億
PER(14.6期実績):14.8
PER(15.6期予想):11.9
PBR:1.88
ROE(14.6期実績):12.7%
ROE(15.6期予想):15.8%
配当利回り:1.0%
※優待あり
4.目標株価
15%成長を前提に3年後のEPS目途を算出してみます。
15.6期 予想EPS(まるのん予想) :390
16.6期 予想EPS(まるのん予想) :449
3年後になると、現在急速に展開が続いている
コンビニ以上、スーパー以下のような地元密着店舗が拡充され、
またコンビニでの医薬品販売の規制緩和の可能性など、
今とは状況が異なっている可能性が高いです。
そのような競争激化に飲まれやすい(障壁が低い)ために、
不透明性が高いため、その時点で成長性を15%は危ういかもしれません。
そのあたりのリスクを想定した上で、適正な評価PERは13倍くらいに置きたいと思います。
すると、3年後の目標株価は5,850円となります。
現在の株価から見て、上昇余力は約18%に留まることになります。
※もちろんこれは成長率を渋めにみていますし、
一時的にはもっと高い評価もあるでしょうから、
あくまで、平常時の私の認識に基づいて算出したものです。
5.サマリ
私はかなり辛めの評価となりましたが、
会社の発表では高成長が期待できることになりますし、
確かに成長路線をいくことは間違いないと思います。
しかしその幅の評価が不透明なこと、参入障壁が低く、
既に競争激化となっている中、低価格路線が今の時流と本当に合うのか、
このあたりに自信が持てません。
成長性への評価がポイントで、そこで大きく変動リスクを抱えているため、
ある意味、投資メリットがあるはずなので、
自信を持てる方はいくのもよいと思います。
紅の鹿さんやジョン246さんら、著名な個人投資家の皆様にも支持されているようです。
これらの方々の記事内容は春かに定量的にもきちんと評価されているので、
こちらも参考になるかと思い、紹介させて頂きます。
(すみません、勝手に紹介させて頂きました)
私も決してネガティブキャンペーンを張りたいわけではなく、
不確定要素と思っている各種リスクに対して、
極めて保守的に評価をした結果ですので、
今回の結果は、この時点ではまだあまり自信がありません。
実際に店舗の様子や地元での口コミとかもあれば想像しやすくなるかもしれません。
また定量分析として1店舗当たり、従業員1人当たりの売上・利益などの評価も必要そうですね。
こちらはもし自分の監視銘柄にするといった場合に発展すれば、
改めて分析を行っていきたいと思います。
コメント欄で個別銘柄のご紹介を頂きました。
ありがたいことですので、早速中身を見てみようと思います。
なお、最初に5分チェックをして分析してみようという気になったので、
当記事に起こしています。
といっても当記事もあまり時間をかけて詳細の中身を見られていませんが・・・。
なお、5分チェックしてNGであれば改めて記事にはしないこともあります。
(今後ありがたいことにコメントでこのような紹介を頂いても、
全ての銘柄にお答えできない可能性への言い訳です(笑))
1.事業の概要
ディスカウントを重視した総合ドラッグストア事業を手掛けています。
地盤が北陸(特に福井)地域でドミナント戦略で店舗展開しています。
私は関東人ですのでわかりかねますが、
地元ではそれなりに安い店ということで、知名度も高いものと推測されます。
なお、ディスカウントショップとはいえ、食品の売上が半分以上を占めているため、
どちらかというとスーパーに近い感覚なのかなと思いました。
惣菜なども堅調に推移しているとありますからね。
エブリデイロープライス等と謳っていて、OKストアみたいな感じですね。
これに元々発祥のドラッグ販売が残っているといった感じでしょうか。
小型店から大型店へのシフトも進めており、
ワンストップで生活必需品を揃えられるお店作りを目指しているのでしょう。
「近所で生活費を節約できるお店」がコンセプトのようですので、
このコンセプトに沿った戦略と捉えることが出来ます。
またゲンキーネットのようにネット販売も手掛けており、
楽天などではそれなりに知名度もありそうです。
ただ、ビジネス規模では店舗売上が圧倒的となっているようです。
2.成長性について
当社はドミナント戦略で福井を拠点に北陸地域へ店舗展開を拡大しています。
小型店から大型店へのリニューアルも推進しているようですね。、
新店舗の開設も続いており、規模の拡大による成長性について期待が出来そうです。
店舗を拡大していけば、イニシャル費用で一時的な成長鈍化もあるでしょうが、
よほど見誤った展開戦略でない限り、成長は続いていくものと推測されます。
またゲンキーネットは、現時点では規模が小さいですが、
楽天での認知度もあり、例えば医薬品のネット販売の規制緩和が本格化すると、
どこかでブレイクすることもあるかもしれません(不確定要素ですが)。
成長は間違いないと思いますが、不確定要素も大きく評価は難しいですね。
ただ、エリアの深堀りとネット展開という面で、
成長余力もあり、ポジティブ要素と思います。
一方で成長性に対する下振れリスクについても言及しておく必要がありそうです。
当社は低価格化を謳っており、それが顧客の魅力度となっているように思われます。
そして決算短信などからもより魅力的なお店となるための戦略として、
ボトムプライスの切り下げ(つまり更なる低価格化)を実施していくとあります。
しかし、少なくても足元では原材料、物流、人件費の高騰が続いており、
利益面では悪影響となるのではないかとも思います。
そのため、当社では採用センターを設置したり、PB商品の開発なども進めていますが、
これらの取組みは大手でも対策されているわけで、
当社だけが、その費用増の要素を吸収できると考えるのには、
私は材料が足りないと感じます。
やはり利益率にじわじわと今後表れてくるのではないかと考えます。
これらのことをトータルで考えれば、よほど店舗展開が急拡大して、
粗利率自体は下がっても、
全体のボリュームで利益の絶対額を拡大させていくということが考えられます。
15.6期の会社予想は、以下の通りです。
売上高 :13.0%増
営業利益 :26.2%増
当期純利益:24.7%増
私は直観的にこの数値は利益面で強気に思えます。
前期で店舗展開の一部が繰延べになったとあり、
元々の計画と合わせて、今期の店舗拡大も考えると、
売上はもっと上がってもよいのではと思います。
それに加えて、ロープライスの徹底による顧客の囲い込みもするようですから、
もういった面でも売上成長は、成長株ということを前提に考えると、
少々物足りないかなと感じます。。
そして、更に疑問なのは利益面です、
店舗展開が翌期に繰延べになったこともあり、店舗新設による費用増が見込まれる上、
前述の通り費用増の要素が多い中で、なぜ利益率が改善するのか、
理解できません。(私の予知能力の低さなのかもしれませんが(笑))
というわけで、私は当社のざっくり25%成長予想は、
少なくても継続的には続かないと考えます。
そのもうひとつの根拠は過去のトレンドです。
以下が過去10期の収支トレンドです。

当社はこれまでも徹底的にドミナント戦略、低価格戦略をとり、
これまでの地元密着で店舗拡大を続けています。
これがきちんと成長性に結びつくとすれば、
もう少し過去実績において安定的に利益成長しているように思います。
過去10年の実績を見るとだいぶがたついているのです。
ドミナント戦略が奏功して着実に成長路線を歩めるのであれば、
過去の実績においてももう少し安定的になるのではないかと考えます。
完全にスーパーにはなってしまいますが、
埼玉地盤の8279ヤオコーや9974ベルクのような収支トレンドになっているのではないか、
そのように思うわけです。
ポイントカードの撤廃はんだん失敗など一過性の要因もあったのだとは思いますが、
過去の実績トレンドをあまり軽視しないことを前の記事でも誓ったので、
今回はこういう観点からも厳しめの評価となりました。
もし本当に先見性があって、確かに過去10期は紆余曲折があったけど、
今期が転換期となって、急に安定的に25%成長していけると判断出来るのであれば、
そしてそれが本当に実現するのであれば、大きな果実を手にすることが出来ると思います。
自信があるなら、ぜひこの果実を取りに行くのはよいと思います。
私には自信が持てません。(否定をしているわけではありませんん。)


一方でBSのトレンドを確認してみます。
企業の体質そのものは着実な店舗展開によって右肩上がりに綺麗に拡大しています。
企業体質がこのように右肩上がりになっているにも関わらず、
利益面でがたついているのが、一層気になってしまいます。
店舗を中心に資産を順調に拡大しているものの、それを有効に活用して、
安定的な右肩上がりの利益に結びつけられていないということですよね。
こういった面からも安定的な成長をしていけるという結論には至りません。
ちなみに例示したベルクやヤオコーも綺麗に右肩上がりになっています。

例えば前々期は大きく減益になっています。
ポイント制度を取りやめたことが主因のようですが、
ちょっとしたことでこれまでもこのように業績ががたついてしまうわけですね。
もちろん過去はがたついていたけど、
これからは成長していくと言い切れるのであれば、
成長性を20%でも25%とでも読めばよいと思います。
私は過去のトレンドからざっくり5年で2倍になったと捉え、
今後も基本的には同じようなトレンドではないかと考えます。
5年で2倍ということは平均年率にすると、年率15%成長位でしょうか。
なんとなく感覚的にもそのくらいがよいところと感じます。
当社は成長率をどう見るかで大きく評価が変わるので、
20%超とみるか15%前後とみるかで明暗を分けそうですね。
今後北陸地域から東京、大阪、名古屋など大都市圏への進出ということになると、
認知度や全体のパイの環境が大きく変わると考えられるため、
そのような進出計画が具体化した時点では、
大きく成長性の評価を再考する必要があるかもしれません。
しかし当社の発表資料を見ると、当分は3県のドミナント展開を深掘りするようですから、
その可能性も現時点では考えられません。
あとはゲンキーネットなどのEコマース部分の伸長がどこまでいくかというのがあります。
確かに医薬品のネット販売解禁というテーマはありますが、
それが急に浸透するとも考えにくいような気もします。
大衆薬はたぶん即時に手に入るということが優先で、
明日楽で、翌日配送といってもあまりニーズがないようにも思います。
今発熱している熱を下げるために解熱剤が欲しいのだから、
近くに余りあるドラッグストアに駆け込みますよね。
駆け込むのは家族でしょうが、このような時に、AMAZONや楽天にログインして、
注文するというようなものでないのです。
イノベーションが起きるような成長のよりどころとするには、
限界があるように思います。
現時点でのこのような状況を見ると、私の中では15%成長という結論になりました。
なお、最後に補足しますが、当社は中計を策定しているようです。
数値目標だけ引っ張ると、
店舗数は約2倍、営業利益は3倍ということです。
3年間で利益3倍ですから平均年率が約45%成長ということになります。
これを信じて成長率を45%と想定するのもひとつの判断かとは思います。
店舗数や売上の伸びに比べて利益の伸びが大きいのは、
Eコマースでの高利益率ビジネスの伸長を織り込んでいるものと思います。
私はこの中計を見ても、やはり成長率は15%で変わりません。
3.株価水準
現在の株価は5,010円です。
時価総額:176億
PER(14.6期実績):14.8
PER(15.6期予想):11.9
PBR:1.88
ROE(14.6期実績):12.7%
ROE(15.6期予想):15.8%
配当利回り:1.0%
※優待あり
4.目標株価
15%成長を前提に3年後のEPS目途を算出してみます。
15.6期 予想EPS(まるのん予想) :390
16.6期 予想EPS(まるのん予想) :449
3年後になると、現在急速に展開が続いている
コンビニ以上、スーパー以下のような地元密着店舗が拡充され、
またコンビニでの医薬品販売の規制緩和の可能性など、
今とは状況が異なっている可能性が高いです。
そのような競争激化に飲まれやすい(障壁が低い)ために、
不透明性が高いため、その時点で成長性を15%は危ういかもしれません。
そのあたりのリスクを想定した上で、適正な評価PERは13倍くらいに置きたいと思います。
すると、3年後の目標株価は5,850円となります。
現在の株価から見て、上昇余力は約18%に留まることになります。
※もちろんこれは成長率を渋めにみていますし、
一時的にはもっと高い評価もあるでしょうから、
あくまで、平常時の私の認識に基づいて算出したものです。
5.サマリ
私はかなり辛めの評価となりましたが、
会社の発表では高成長が期待できることになりますし、
確かに成長路線をいくことは間違いないと思います。
しかしその幅の評価が不透明なこと、参入障壁が低く、
既に競争激化となっている中、低価格路線が今の時流と本当に合うのか、
このあたりに自信が持てません。
成長性への評価がポイントで、そこで大きく変動リスクを抱えているため、
ある意味、投資メリットがあるはずなので、
自信を持てる方はいくのもよいと思います。
紅の鹿さんやジョン246さんら、著名な個人投資家の皆様にも支持されているようです。
これらの方々の記事内容は春かに定量的にもきちんと評価されているので、
こちらも参考になるかと思い、紹介させて頂きます。
(すみません、勝手に紹介させて頂きました)
私も決してネガティブキャンペーンを張りたいわけではなく、
不確定要素と思っている各種リスクに対して、
極めて保守的に評価をした結果ですので、
今回の結果は、この時点ではまだあまり自信がありません。
実際に店舗の様子や地元での口コミとかもあれば想像しやすくなるかもしれません。
また定量分析として1店舗当たり、従業員1人当たりの売上・利益などの評価も必要そうですね。
こちらはもし自分の監視銘柄にするといった場合に発展すれば、
改めて分析を行っていきたいと思います。
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